今、わたしの中に新しい命が育っています。
わたしの身体組織を形成する約60兆の細胞が、再生や死滅を繰り返している中、小さな命はたった一つの種から60兆個の生命溢れる存在へと急激なペースで成長しています。
今、わたしが一番この子にしてあげたいことは「待つこと」です。
この子が私に「待つこと」のすばらしさを教えてくれていると言った方が正しいでしょう。母になろうとしているわたしの胸には「待っていたい」という気持ちが自然と湧き出てくるのです。
一つの命が次の命へとつなごうとする。そんな大自然の流れの中で、「待つ」ということの重要性をわたしはしみじみと感じています。なぜなら待つこととは、自分の在り方を他に押し付けることなく、命本来の自由な流れを尊重することから始まるからです。
わたしたちが住む現代社会は仕組みや構造を重視し、自由を好むものではないと思います。多くの人は先読みできない流れに恐れを感じます。地位、学歴、年齢、年収など社会によって刻まれた枠に従っていた方が安心感が得られるという錯覚があります。
しかしどんな枠に収めようと、予想外のことは必ず起きます。どんなメジャーを使おうと、命をはかることはできません。人間に流れる命は他のどの生命体とも同じで、完全に自由であり大自然に属するものなのです。命の流れは、人が無駄にコントロールしようとせず、急かさず、あるがままを待っていてあげると、自発的にその本来の輝きを最大限に放つとわたしは考えます。
この「待つこと」とはただ放っておく消極的なことではなく、必要な時に必要なアクションを起こせるよう命の在り方を見守る、愛溢れる行為だと思います。子どもや教育に関しては特にそうです。人として、他の命の在り方に指図しないという尊重であり、逆に無駄な手を加えようとすることは、「あなたの命の在り方を信頼していない」と言っているようなことだとわたしは思います。
今、この子がわたしに教えてくれているように、改めて命の流れを観ることはとても大切なことを教えてくれます。命の儚さ、喜び、感動、そして感謝。すべてはそこに在り、命の流れに浸るだけで自然と出てくる知恵なのです。
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モデル/ヨガインストラクター
吉川めい
1980年東京生まれ。国際基督教大学卒’94年雑誌「装苑」でモデルデビュー。その後「セブンティーン」をはじめ数々のファッション誌、テレビ等で活躍。’01年、アシュタンガヨガと出会い、インド・マイソールのシュリ・K・パタビジョイス氏に師事する。’06年、日本人女性初のアシュタンガヨガ正式指導資格を取得する。現在、日本とインドを拠点にヨガインストラクターとして活躍。

吉川めい「裸足のままで〜ナチュラルヨガライフ〜(CD付)」
出版社: INFASパブリケーションズ
価格:1,500円
めいさんのエッセイ、素晴らしいです。読ませていただく度にいつも美しい気づきがあり、崇高な哲学書に出会ったような喜びがあります。いつかめいさんの書かれる本が出版される事を願います。「命の流れ」「愛」って気高く、美しく、とても深いですね。。今、めいさんが、お腹の赤ちゃんとの顔の見えない特別なコネクションの期間を幸せな気持ちで過ごされている事がよくわかります。赤ちゃんもまた、温かい幸せな気持ちで、めいさん&ゴビンダさん、それに周りの愛する人たちに会うのを心待ちにしているのでしょうね。いつも幸せで美しいエネルギーをシェアして下さって、本当にありがとうございます。