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2009年度「国際ロボット展」
    2009.11.29 [ Sun ] 0:13

K3200570.JPG 東京ビッグサイトにて11月25日(水)〜28日(土)まで2009国際ロボット展が開催された。
会場では様々なロボットが展示されており、それらを今回はご紹介します。

■圧倒的なファナック株式会社
さすが、工作機械用CNC装置で世界首位。圧倒的な展示をファナック社は行っていた。まず、これ↓
robot093.jpg robot095.jpg robot097.jpg FANUC Robot M-2000iA。トラックのコンテナほどの大きさの巨大な鋼鉄のフレームを大ロボットが掴み、細かい部位を、他のロボット群が製作していくシステム。
工事現場の油圧ショベル並みの大ロボットM-2000iAは、大きな鋼鉄のフレームを軽々と持ち上げ、回転させ、正確な位置へ固定する。周りの小ロボットに見えるものも、実物は腕関節一つが2m以上あってかなりデカイ。今回は展示用とあって大ロボット共々これでも25%ほど動作スピードを落としていたそうだ。
このような工作の場合、ただ単に決められたプログラムをこなすだけではなく、常に、部品が正確な位置にあるようにセンサーで感知し、各ロボットで連携調整する高度な処理が必要である。次に↓
robot091.jpgrobot092.jpgrobot094.jpg 小型高速組み立てロボット FANUC Robot M-1iA
写真ではよくお伝え出来ないが、3本の関節に支えられた腕が超スピードで部品の組み立てを行っていく(手首先端の回転は3000度/秒)。これはアームが3点から制御されており、超高速で稼働しても、正確な制御を行えるようになっている。またアームの先を付け替えることによって、様々な用途に対応する。他社ではまだ試作段階で、実機を大量展示していたのはファナック社だけだった。

これは汎用型「万能知能ロボット」FANUC Robot R-2000iB series。ロボットの形状自体は、ここ20年ほど大きくは変わっていないような感じだが、細かな精度、そしてスピード、動作の滑らかさは圧倒的に進化している。
robot086.jpgrobot098.jpg ■ロボット生産台数では世界一位の株式会社安川電機
昨年、双腕ロボット「MOTOMAN-SDA10」を応用したお好み焼きロボットで注目を集めた安川電機だが、創業は1915年(大正4年)と大変に歴史があり、九州工業大学を設立したのも、この会社である。
会場では双腕ロボット「MOTOMAN」の新型も大挙稼働展示されていた。

robot073.jpg robot099.jpg robot074.jpg ■スバルの地雷処理ロボット
1平方mの範囲を人が地雷処理しようとすると2〜3日はかかるそうである。それを、この地雷処理ロボットは合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar)を備え、わずか10分で行うことができる。キャタピラが三角形なのは、おそらく、駆動を行う駆動輪・駆動軸を上部にして、地雷爆破のダメージから駆動系を保護する為である。誤って地雷を踏んだ場合でも、直接的ダメージを受けるのは接地輪で、現地での応急処置の難しい車体や駆動系は深刻な被害を受けにくいと思われる。
会場に土を敷いての展示という気合いの入れ方から見て、いよいよ実用化か? robot053.jpg robot054.jpg ■スバルの農薬散布ロボット/オフィス掃除ロボット
大規模化、高齢化が進む農業向けのロボットが開発されていた。またオフィス用ロボットは来年の発売予定で、価格は300〜400万円を予定している。エレベーターと連動し、自分で各階へ移動し、掃除を行う仕組みを有しており、中規模以上のビルを丸ごとを掃除する仕組みである。 robot055.jpg robot058.jpg ■手術ロボット
各社・各団体から手術用ロボットが多数展示されていた(上のものは九州大学チーム)。医師がその場で操作するものもあるが、遠隔ネットワークでの手術を目指しているものもある。完全実用化すれば、病院名ではなく医師名で選ぶ、という選択がますます強くなるだろう。また、器具が固定されているため、磁気の強いMRI内でも手術が可能である。 robot085.jpg robot066.jpg ■作業補助ロボット
サイバーダイン社は残念ながら今回は出展されていないようであるが、東京理科大学研究室から外骨格のパワードスーツが展示され、観客も自由に着てデモンストレーション出来るようになっていた。また、各社から工場や倉庫内での作業を軽減化するシステムが多数出展されている。写真を撮りそこねたが、市場でのターレーを自動化したものも出展されていた。 robot071.jpg robot026.jpg robot027.jpg ■探査/調査ロボット
電池やカメラ、通信、CPU、駆動装置の小型化高性能化によって、この分野も身近なものとなってきている。

まずは配管調査ロボット。光源はLEDで省電力・高輝度。配管の中を進む為の駆動系が独特である。 robot015.jpg robot014.jpg これは床下でのシロアリ発見用ロボット↓。 robot008.jpg 深海巡航探査機「うらしま」の1/5模型。母船からの遠隔操作機ではなく自立型無人探査機である。閉鎖型燃料電池という高度な動力源搭載での探査が期待されている。 robot079.jpg 各社水中ロボット (上は島野製作所水中ロボット。) robot007.jpg

robot017.jpg

中央大学とJAXA他の共同研究による探査ロボット robot068.jpg 消防庁の極限ロボット。工場事故などで有毒ガスが発生していないか調査する。(このモデルの場合、状況調査と有毒ガス検知が主な任務なので耐熱性はあまりない) robot063.jpg ■障害物踏破
これは前後左右、真横にも移動出来る車椅子。タイヤを含めた駆動系が特殊である。オムニホイールという名称だそうである。 robot005.jpg robot013.jpg こちらは無限軌道(いわゆるキャタピラ)と、四足歩行を組み合わせたタイプ。キャタピラ歩行型は過去様々なタイプがあったが、最近は、この形式で落ち着いたようだ。 robot006.jpg

robot010.jpg

robot011.jpg

robot062.jpg 芋虫多関節型 robot064.jpg

robot100.jpg

■アンドロイド型
主催が日刊工業新聞ということもあって、産業寄りの展示が多かった『2009 国際ロボット展』だが、いわゆるロボットらしいロボットも幾つか展示されていた。
これは東京理科大学開発の受付コンパニオンロボット。音声認識をして、来場者と簡単な会話が出来る。(左の女性は原型?となったモデルさん) robot072.jpg パロ。 robot083.jpg 株式会社アールティのRIC。着ぐるみの骨格となるロボット。 robot104.jpg



以上、書ききれないほどの展示がされていたが、代表的なものを掲載してみた。会場ではなんと言ってもファナック社が展示スペース的にも技術的にも圧倒的な存在感を放っており、日本人以外の来場者も多数見かけた。まだまだこの分野は日本が世界をリードしている事を強く感じた。

なお、会場の東京ビッグサイトへは、都バスが浜松町や東京駅などからも運賃200円で一番安くて快適である。交通状況によってはかなり速い。おすすめします。

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クリエイティブディレクター/Webディレクター

宗宮賢二

NHK、(株)ハイテックラボジャパンでの映像制作を経て、日本賞受賞「たったひとつの地球」CG/VFXプロデュース。98年日本初のAdobe After Effects専門書籍となった「Adobe After Effectsの達人」を企画執筆。近年はタイ政府・日本政府のネットプロジェクトに従事。