情熱と才能とバカ。
    2009.09.19 [ Sat ] 16:27
熱量と才能。
どちらもたくさん持っている人間が、何かを成し遂げることができる。
もちろん、そんな人はなかなかいないわけですが。

仕事をしていて便利なのは才能が豊かな人。
でも、仕事をして楽しいのは熱量の多い人です。

いわば良い意味で『バカ』な人。
損得よりも、面白いモノや良いモノ・人とは違う価値を生み出すことに
情熱を注ぐことが出来る人。
こういう人との仕事は非常に楽しい。

この『良バカ』な人は、たいてい手加減をしらない。
そして、作ったモノに対する愛情がハンパじゃない。

もう自分の子供か、というくらいの愛し方をする。
思い返せば、自分の周囲にいるスタッフ達というのは
常にそういう『良バカ』ばっかりだった気がします。
そして、他社にいる『良バカ』に会うことができるのも
プロデューサーという仕事の醍醐味だよなぁ...なんて思ったりもするわけです。

最近ひょんなことから、オリンパスの『PEN E-P1』を使って遊ぶ機会に恵まれております。
宮崎あおいさんのTVCMでおなじみのこのカメラ、
artist's Lifeという企画でオリンパスさんから頂きました。

このカメラで何をやっているかというと...

大英博物館に行ってロゼッタストーンを撮影したり。
svo2.jpg

愛猫を撮影したり。
svo3.jpg

ワインバーで鳩料理を撮影したりしとるわけです。
svo1.jpg


熱量の話に戻ります。
このカメラの説明をしてくれたオリンパスの方々が、みんな熱い!
説明していただいたのは夏の真っ盛りでしたが、
外気温よりもスタッフたちの情熱が熱い!

もう、ホント『良バカ』なんです。
機能も外観も性能も本当に本当に妥協せずに
創り上げたという気持ち(=熱量)が火傷しそうなくらいに伝わってきます。
製品を子供のように愛してる気持ちが伝わってくるわけです。

『本格カメラ』という自分にとっては未体験の道具を
入手したという喜びも大きいのですが...
こういう人たちと出会えた事の方が、自分にとって嬉しい事なわけです。

プロデューサーという仕事は、ビジネス面の事を考え出すと
冷たい判断をしなければいけない事も多々あります。
時には作り手の熱量を抑える立場にまわらざるを得ないこともある。
本当は自分だって突っ走りたいのに
『大人の事情的判断』
をする局面ばかり続くとやはり参ってきます。

そんなときに、他社の良バカ達に会うと
ものすごいエネルギーチャージになるわけです。

あー。
ヨソの業界でもこんなバカやってる人まだいるんだー...
という気持ちが、僕にとっての最大の癒しかもしれません。

そして、その良バカに負けたくないという気持ちもムラムラとわき上がってくる。
自分がプロデューサーとしてまだ仕事が出来ているのは、
こういう良バカな人たちとたくさん知り合えている事と、
周りにいるスタッフ達が相変わらず良バカでいてくれるからだと思います。

でも、熱量が無いくせに『あるフリ』をする『ただのバカ』とは...
どんな大金を積まれても、人生を交差させたくないですね!

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ゲームクリエイター

稲葉 敦志

1971年8月28日石川県金沢市生まれ。1992年よりゲーム業界に入り、ゲームメーカー数社を経て1998年に株式会社カプコン入社。2000年よりプロデューサーとしてゲーム制作に携わる。カプコン開発部長を経て、2004年、開発子会社クローバスタジオ株式会社の代表取締役に就任。2006年より独立し、現在はプラチナゲームズ株式会社の取締役&プロデューサー。