エンターテインメントとアートと接待(1)
    2007.11.15 [ Thu ] 21:21
はじめまして。
ホントに僕がここでブログ書いていいのかどうか…未だに落ち着きませんが。

稲葉敦志と申します。ゲームを作るという仕事をしております。もう少し正確に言えばプロデューサー。

いろんな業界に『プロデューサー』という肩書きがあります。
他業界と比べてどう違うのかは全く知りませんが…僕の仕事は、どんな機械に・どんな遊びを乗せて・どう伝えるのか、を日々考える事。

世の中にWiiだPS3だXBOXだDSだPSPだ…といろんなゲーム機器がありますが、そんな機械のどれかを選んで、記憶に残るヒマつぶしを提供するのが僕の仕事です。

そう、ゲームってヒマつぶしなんです。

ヒマな時って、どんな事考えます?
人間って、本当にヒマでヒマでどうしようも無く時間が過ぎてゆくという事に、耐えられない生き物だと思います。

人生の目的や生き甲斐なんてものは、それぞれの人が頑張って見つけ出してくれればいいんですが、力入れて生きていれば、息を抜く瞬間もあるでしょう。

そんな『フッ』と力を抜いた瞬間に、サッと手元にある。そんなのがちょうど良いヒマつぶしだと思っています。

映画でもメールでも音楽でも何でもいいんですが、生活の合間にオイルみたいに必要なモノ。そんなモノを作ってゆきたいわけです。

基本はサービス&接待業なんですよね。

ただし、消耗されて忘れられるわけじゃなく、楽しさの記憶が残る事。どこかに旅に出た後思い出を反芻するように思い返してもらいたい。

そんな作り手側の思い入れも当然あるわけです。

思い入れは、過ぎるとエゴになります。
足りなければ、味が無い。
中途半端なモノには存在価値が無いし。

いつも悩まされるのが、『エンターテインメントとアートと接待』のバランスです。

そんな、毎日お仕事しながら考えてる事をちょとづつ書いていければと思います。。

では、また。

(おまけ)山崎まさよしのカバーアルバム『COVER ALL-HO!』を聞きながら書いたのですが…『Sweet Memories』って名曲だったんだ!って初めて知りました。歌い手の力って、大切ですね。





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コメント(4)

krt :

稲葉さんの言うとおり、私はゲームを息抜きの道具として使用させていただいております。

先日まで暇で暇で「人生って何?」とか「己の幸せ定義」とか答えの無い余計な事を考えたりしてました。(笑)

そんなときに夢中になれるゲームがあるとあっという間に時間がたって余計な事を考えずにすんだりします。

とりあえず生きていく保障があって、することが無いってまさに生き地獄ですね。

言葉に語弊があるかもしれませんが、人生って全て暇つぶしのような気さえします。

山崎まさよしさんの歌声を公園でビールでも飲みながら聞きたいなぁ?

NOMOKI :

確かに、ゲームは暇つぶしかも知れませんが、幼いころの、
楽しい記憶と、ゲームが結びついてイメージされる場面がいくつもあります。親友と仲良くきっかけも一緒にゲームをやったことで、今だにハッキリと思えています。

稲葉敦志 :

NOMOKIさん:
もちろん、卑下してるわけじゃないです。
ヒマつぶし=生活の潤いですから。
幼い頃の記憶に残るようなモノは、それだけの潤いをもたらしてくれているはずですし。

人生の楽しみを求めること=潤いを求めることだと思ってます。
ヒマつぶしは、人生の楽しみの一環ですよ。たぶん。


稲葉敦志 :

krtさん
山崎まさよし、最近やる気無いですよね(笑)
夕暮れの公園とビールと山崎まさよし。
確かに合うかもしれません。

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ゲームクリエイター

稲葉 敦志

1971年8月28日石川県金沢市生まれ。1992年よりゲーム業界に入り、ゲームメーカー数社を経て1998年に株式会社カプコン入社。2000年よりプロデューサーとしてゲーム制作に携わる。カプコン開発部長を経て、2004年、開発子会社クローバスタジオ株式会社の代表取締役に就任。2006年より独立し、現在はプラチナゲームズ株式会社の取締役&プロデューサー。