仕事の話
    2007.10.18 [ Thu ] 19:07
生活のちょっとした話ばかり書き続けていると自分の仕事について書き
にくくなりそうなので、ちゃんと広報(宣伝)もするところを早めに書
いておこうと思います。

今年の活動を一言で言うと「湯のみからソファーまで」 そういう感じ
でしょうか。 日常生活で使われるものが多かった。

80mm」という名前の湯のみを2年ほどかけて今年の4月に発売をしま
した。高さと直径がどらも同じ8センチつまり80ミリなので「80mm」と
名付けました。

一見変哲の無い白いセラミック製の「円筒」です。実際には二重構造に
なっていて熱いお湯を注いでも持つと熱くない。逆に冷たいものを注い
でも表面に汗(結露)をかかないのでコースターがいらなくて紙を使っ
た仕事をしていてもまちがって紙をぬらす心配がありません。かたちが
安定しているので間違ってお茶やコーヒーをこぼす危険性も少ない。

どちらかといえば「仕事場使い」でそのありがたさを感じる事が出来る
「湯のみ」です。 ちなみにわたしは仕事場でこの80mmを試作品から
ずっと使い続けて1年になります。 飽きのこないかたちです。

次はハイアールという中国最大の家電メーカーからシングルユーザー
(単身赴任や独り住まい)向けの乾燥機が付いた小型の洗濯機と冷凍庫
付きの冷蔵庫をデザインし今年の1月からイオングループをメインに販売
されました。(現在は大手家電量販店でも購入出来ます。)

すでに冷蔵庫も洗濯機も「あこがれの電化製品」とはいえません。普段
使いの出来るとてもシンプルなカタチと操作性にまとめました。

7月には家具メーカーAIDECから「INCLINE(インクライン)」という
主にオフィースビルの玄関ロビーに置かれる事を想定したソファーセッ
トです。

厚みのあるソファー本体を、シャープなフォルムのダイキャスト(鋳物)
製の脚と組み合わたちょっと意外性のあるデザインで出来ています。

足回りをすっきりさせて、ソファーの下を掃除しやすいように工夫する
事から生まれたカタチです。

現在、日経新聞のキャンペーン広告「日経育ち」の中で白いタイプのも
のが使われています。

8月には「Modern design for All(通称MAデザイン)」と名付けた生活
家電のシリーズが発売を開始しました。 まもなくロサンガ(菱形)と
いう名前のコーヒーメーカーが発売されますが、すでに販売されている
IHクッキングプレートと湯沸かしケトル、年末にはミキサーとオーブン
トースターが登場します。

今月の「CASA BRUTUS」でその全体像が紹介されています。

そして今は新潟の燕・三条にある金属加工メーカーから高品質なステン
レスの素材感にこだわったステーショナリー(文房具)や台所用品を来
年春に発表するように作業をしているところです。

近頃見かけるようになったLED式の薄型信号機や六本木ヒルズ・ミッド
タウンで使われているセキュリティーゲートもデザインしましたが、
今年は「生活に直接かかわる製品」のデザインがおおい年でした。

仕事には盛り上がるときもあれば、引いてしまうときもあります。
仕事があるときにはどんどんやっていこう。それが自分のライフスタイ
ルだと思っています。



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コメント(1)

ミシマ :

湯のみからセキュリティーゲートまでと聞くと、その幅広さに驚いてしまいますが、、きっと全て同じ「デザイン」なんですね。
私生活でデザインに助けられたり、豊かにさせて頂いているということに、気づかないことが多いなと感じました。
不審者にならない程度に、日常でもうちょっとキョロキョロを周りを見てみようと思います。

「80mm」、これからの時期に大分欲しいです。

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プロダクトデザイナー

秋田 道夫

1953年大阪生まれ。1977年愛知県立芸術大学美術学部デザイン科卒業トリオ株式会社(ケンウッド)、ソニーデザインセンターを経て1988年よりフリーランスとして公共機器や生活家電のデザインを手がける。デバイスタイルのサーモマグコーヒーメーカーや一本用のワインセラー、六本木ヒルズのセキュリティゲート、他にも公共性の強いデザインとして、「LED 交通用薄型信号機」やICOCAの入金専用機を手がける。